紀州の夏が躍動 ぶんだら、おどるんやで熱気
和歌山県和歌山市の夏の風物詩「第51回紀州おどり『ぶんだら節』」と「第16回紀州よさこい祭り『おどるんや』」が3日、和歌山城前のけやき大通りを中心に同日開催され、約15万人の人出でにぎわった。「おどるんや」は4日もあり、中心市街地は踊り子たちの熱気であふれた。
「ぶんだら節」には60連、約7000人が参加。ニューバージョン「ぶんだら21」の「和歌山市民間保育協会連」を皮切りに、アップテンポのリズムに合わせて軽快にバトンを使って踊りを披露するバトンチーム連など11連が踊った。続いて、ゆったりとしたテンポで優雅に踊る正調「ぶんだら節」では「紀州おどり保存会連」をはじめ企業連や団体連、「飛び入り連」の他、この日、和歌山市観光発信人に就任した地域密着型アイドルグループ「Fun×Fam」メンバーら49連が参加した。
六番丁交差点から和歌山城西の丸広場まで沿道の来場者らが見守る中、にぎやかに踊りながら会場を練り歩いた。
「おどるんや」は、NPO紀州お祭りプロジェクトが主催。「紀州よさに和歌山一番の笑顔を見に行こう!」をテーマに、7月27、28日も含め4日間の開催となった。
県内外から85組、約3600人の踊り子が熱い演舞を繰り広げ、大勢の市民が酔いしれた。
けやき大通りでは、チームごとに個性的な装飾を施した地方車(じかたしゃ)と呼ばれるトラックが音楽を響かせながら先導。幅広い世代の踊り子たちが趣向を凝らしたメークや衣装で、鳴子や扇子などを手に華麗な踊りを披露した。
「紀州みかんちゃん」のメンバーで、よさこいを始めて約4カ月、おどるんや初参加という同市の専門学校生、岡﨑なつみさん(19)は「見てくれるお客さんとの一体感や、みんなと一緒に一つのものをつくるのは最高に楽しいです」と笑顔で話していた。