クリーミーな「ミルク梅酒」

前号では、意外な植物同士のコラボと題し、心も体も温まるココア梅酒と、健康に着目した効果について取り上げた。今週も意外な組み合わせで驚きの味を楽しめる「ミルク梅酒」を紹介したい。
ミルク梅酒は、牛乳と梅酒を混ぜ合わせたもの。筆者が試したのはアイスタイプ。作り方は簡単。あらかじめ冷やしておいたグラスに梅酒を注ぐ。続いて牛乳を注ぎマドラーでかき混ぜると出来上がり。カクテルの基本である氷を入れてもよいが、ミルク梅酒が薄まってしまうため、あらかじめ牛乳やグラスをよく冷やしておくことをお薦めしたい。梅酒と牛乳の割合は1対5程度が頃合い。
お味のほどは、まるで生クリームのよう。ミルク梅酒を飲もうと口にグラスを引き寄せた途端、梅酒の甘い香りが近づいてくる。飲んでみるとクリーミーな味わいが口いっぱいに広がり、甘い後味が残る。梅酒を入れず牛乳のみを飲んだときには感じられない深いコク。
これがどのような理由で起きるのか。梅の果汁がお酢のように牛乳のたんぱく質を凝固させる性質があると考えられる。梅に含まれる成分が牛乳の組織に何らかの影響を与えることで、クリーミーな味わいを生み出しているようだ。
掲載した写真はアイスタイプだが、冷たい牛乳が苦手な方には「ホットミルク梅酒」をお薦めしたい。作り方は梅酒と牛乳を混ぜ合わせ、電子レンジなどで温めるだけ。梅酒の割合を多くすると、とろみが出てヨーグルトのような味わいになる。乳成分が分離してしまうので、温めすぎや混ぜすぎにご注意を。
選ぶ梅酒は芳醇であらごしのものがお薦め。梅酒の甘味と牛乳の風味がマッチしたミルク梅酒。意外な組み合わせの梅酒カクテルをぜひ。(次田尚弘/和歌山市)