カンボジアの支援を 信愛中高のGAC部
和歌山信愛中学・高校(和歌山県和歌山市屋形町)のグローバル・アクティビティ・クラブ(GAC)は、カンボジアの子どもへの教育支援のため募金活動やさまざまな広報を行っている。現在は同国で使える虫よけアイテムを開発するため、海南市下津町上の紀陽除虫菊㈱にアイデアを提案。共同開発に向けて活動を進めている。
同校で毎年行っている海外研修でカンボジアを訪れた生徒が、現地の子どもたちの状況を知り「何かできることをしたい」と始まった部活動で、創部5年目。中学生から高校2年生まで約30人が活動している。
カンボジアでは同校に勤務していたシスターが小学校と幼稚園を開校。しかし、教科書、実験器具といった教材が不足しており、内戦と虐殺の歴史もあり子どもを教えられる大人が少ないという。
GACでは校内行事での募金活動や県内企業への寄付金の呼び掛け、イベントでのカンボジアに届けるせっけん作りのブース出店などの活動を行う他、毎年一つのテーマを掲げた活動をしている。ことしは昨年度の研修に参加した生徒から、蚊に刺されたという話や刺された箇所が大きく腫れたという話を多く聞いたため、虫よけグッズを届けることに決めた。
週に1回のミーティングでは、校外での呼び掛けやPRの結果報告、虫よけのアイデアを考えている。虫よけ成分の入ったビーズを入れたヘアゴムや香りつきの蚊取り線香、水に溶かして蒸発させる虫よけなど、生徒がさまざまな提案を寄せている。
部長の高校2年の松村果林さん(16)は「部活動でカンボジアの最貧国というイメージが変わった。いろいろなところで輪を広げて、大きなクラブにしていきたい」、2年の沖真子さん(17)は「カンボジアに行ったことはあったが、部活動でどんな国かがもっと知ることができた。まずはカンボジアがどんな国かを知ってもらうのが大事だと思う」と話していた。
GACでは活動に協力してくれる企業や個人、団体などを募っている。問い合わせは同校(℡073・424・1141)の大村教諭。