倒産緩やかに増加か 帝国データ県内9月
帝国データバンク和歌山支店がまとめた9月の県内の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は前年同月と同じ6件、負債総額は前年同月比5200万円増の1億5200万円だった。
負債額別でみると、御坊市の冷凍調理食品製造業、塩屋水産加工㈱の1億200万円が最も大きく、残る5件はいずれも1000万円の小口倒産だった。主要因は5件が販売不振で、依然として不況型倒産が多くなっている。
地域別では和歌山市3件、紀の川市と御坊市、東牟婁郡が各1件。態様別では6件とも清算型の破産で、再生型の会社更生法や民事再生法はなく、特別清算もなかった。
同支店の分析によると、県内製造業では海外経済の減速による停滞感が出つつある他、各業種で今後は消費増税による景気悪化も懸念され、これまで以上に不透明感が強まっている。経営体力が乏しく、小規模事業者が多い小売業、サービス業などを中心に、県内企業の倒産は緩やかに増加していく可能性が高いとみている。