笑顔と感動の4日間 ねんりんピック閉幕

 60歳以上のスポーツ、文化の祭典「第32回全国健康福祉祭和歌山大会(ねんりんピック紀の国わかやま2019)」が12日、閉幕した。和歌山県和歌山市の県民文化会館大ホールでは総合閉会式があり、ミュージカルや歌の披露が行われた。

 大会は都道府県や政令指定都市ごとに選手団を構成し、約1万人が参加。県内21市町で27種目が行われ、本紙エリアでは水泳やテニス、ペタンク、太極拳などの種目が実施された。

 総合閉会式には67選手団の代表や一般観覧者ら約1100人が参加。選手団の入場では、団旗を手にした選手団の代表が沖縄県を先頭に南から姿を見せ、会場から大きな拍手が送られた。橋本市出身で1936年のベルリン五輪に出場し女子200㍍平泳ぎで金メダルを獲得した前畑秀子さんを紹介するミュージカル「がんばれ!!前畑秀子物語」が披露され、前畑秀子役を天翔りいらさんが務め、りら創造芸術高校(紀美野町)の生徒たちがダンスを踊った。

 仁坂吉伸知事から次回開催地・岐阜県の古田肇知事に大会旗が手渡された。古田知事は前畑さんが結婚を機に岐阜県へ移住した後、小中学校のプール開きに水着姿で姿を見せていたことを紹介し、「泳ぎを見せてくださった。すーっとした泳ぎで水面が全く波立たない。金メダルの泳ぎだと思った」と学生時代に受けた感動を話した。

 式の最後には天翔さんや仁坂知事、和歌山児童合唱団員ららが「上を向いて歩こう」を合唱した。

 終了後の記者会見で仁坂知事は「非常に成功裏に終えることができほっとしている。(選手の皆さんは)はつらつとしたプレーをしておられすごいと思った。年齢を重ねてもスポーツや文化活動を楽しんでもらえたら」と話した。

「上を向いて歩こう」の合唱も行われた