人権賞に和歌山ダルク 和歌山弁護士会が表彰
人権擁護活動や救済活動を行う個人、団体に贈られる「和歌山弁護士会人権賞」の表彰式が5日、和歌山県和歌山市四番丁の和歌山弁護士会館で行われた。薬物依存症の回復支援に取り組む一般社団法人和歌山ダルク(池谷太輔代表)に和歌山弁護士会の廣谷行敏会長から賞状が手渡された。
推薦のあった個人や団体について、人権救済基金運営委員会が審査して受賞者を決定。ことしは2010年以来2回目の授与となった。
和歌山ダルクでは、薬物やアルコール依存症の人と家族の回復支援の他、全国でも少ない依存症の女性向けの入所施設の運営や、薬物依存に関する講演会開催などの活動を行っている。
現在は池谷代表含め4人のスタッフが常駐。入所者らの内面と向き合い、解決策を考え正していくアメリカで開発された回復プログラム「リカバリーダイナミクス」を実践している。
表彰を受け、池谷代表は「依存症だけでなく、その延長で自殺する人もいる。一度薬物をしたら許されない社会になっている。行為には背景があることを知り、チャンスを与えてもらいたい」「少しずつ活動を理解してもらっていることをありがたく思う。これまでと変わらず、回復に取り組む人の命を大切にして活動を引き継いでいきたい」と話した。和歌山ダルクでは、施設運営のための寄付を募っている。問い合わせは同団体(℡073・496・2680)。