小学生ドラマー大前瑠華さん 30日にライブ

 和歌山県和歌山市北新のライブハウス「OLDTIME」で30日午後6時から行われる「年忘れオールナイトライブ」に、和歌山市の小学生ドラマー、大前瑠華さん(10)が出演する。同市を中心に活動するパンクロックバンド「3P」の若きリーダーでもある瑠華さんは、「みんなに応援されるドラマーに」とスティックを持つ手に力を込める。

 3Pは約20年前にボーカル兼ギターの宇井賢さん(48)が初期メンバーと共に結成。約15年前にはベースの大前淳宏さん(47)が加入した。しかしことし春にドラマーがバンドを脱退。淳宏さんの娘の瑠華さんが新たに加わった。

 瑠華さんは約2年前から、同市の楽器店「MUSIC LAND TAKE OFF(テイクオフ)」の阪本英紀さんの指導の下、月3回のレッスンで腕を磨いてきた。「ドラムは音がいいから楽しい。大きくて難しいけどやりがいがある」と話す。リズム感があり、音がずれてもすぐに修正できる点が強みだ。

 8月24日には大阪で瑠華さんを迎えての新生3Pの初ライブを行い、見事に演奏。瑠華さんについて2人は「妥協を許さない頑張り屋さん。小さな体だけどダイナミックで大きな動きでたたくのが持ち味。伸びしろが計り知れないし、自分たちも刺激がもらえる」と話す。

 練習は和歌山市を中心に月に1、2回実施。本番ではオリジナルとカバー曲を含めた5曲を披露する。宇井さんが野良犬の気持ちになって作った「犬」や、アップテンポの応援歌「BUNBUNBUN(ブンブンブン)」などを魂を込めて体を揺さぶりながら熱唱。瑠華さんと淳宏さんが演奏で盛り立てる。

 瑠華さんは「このバンドは楽しく演奏するのがモットー。音楽の楽しさや自分たちが楽しんでいるところを見てほしい。そして一緒に楽しんでほしい」と笑顔で話す。

 宇井さんは「彼女が成長していく上でのいい経験になればうれしい。『和歌山に3Pあり!』とあらゆる世代に認知され、愛されるバンドとなれるように頑張りたい」、淳宏さんは「みんなで盛り上がってことしの最後を楽しい思いで締めくくれるよう演奏したい」と話している。

 チケットは1500円。問い合わせはOLDTIME(℡073・428・1950)。

瑠華さんを囲んで淳宏さん㊧、宇井さん