感謝の心を忘れない 駐日トルコ大使が講演

ハサン・ムラット・メルジャン駐日トルコ共和国特命全権大使が9日、和歌山県和歌山市の県民文化会館で、東京医療保健大学和歌山看護学部(同市東坂ノ上丁)の学生を対象にトルコと日本の友好について特別講演会を開いた。

学生と教職員合わせて約140人が参加。2018年1月に就任したメルジャン大使は、同年10月にも同大学を訪れ、学生たちと交流している。

メルジャン大使は講演で1890年に串本町沖で座礁したトルコ軍艦エルトゥールル号の事故からの日本とのつながりや、イスタンブールの歴史地域やトロイの考古遺跡など国内18の世界遺産、ケバブやトルコアイスといったトルコを代表する料理を紹介。クイズ形式でトルコの文化を学生たちに質問し、正解した学生にトルコ国花のチューリップのバッジをプレゼントをするなど、ユーモアを交えたトークで和ませていた。

メルジャン大使は「和歌山には特別な思いを持って来ている。過去の出来事(エルトゥールル号遭難事件)について、和歌山の若い人たちにもその思い(親切心)が受け継がれていることに感銘を受けている」とし、「トルコが存在する限り、感謝の心は絶対忘れない」と語った。

客席に下りて呼び掛けるメルジャン大使

客席に下りて呼び掛けるメルジャン大使