尾花市長が給与カット 断水の広報巡り責任

尾花正啓市長は20日の対策本部会議終了後の記者会見で、断水計画に伴い市民生活や経済活動などに大きな影響が出たことについて、「結果的な責任は非常に重大と思っている」と述べ、市トップとして責任を明確にするため、自身の給与をカットする考えを表明した。

尾花市長は断水計画に関する市の対応で最も問題があった点として「市民への広報」を挙げた。

8日に最初の漏水が判明し、市は断水をしない工法で対応するため、全国に問い合わせて必要機材を探したが、調達に1カ月以上を要することが分かり、道路陥没など重大な危険を回避するため、断水を伴う修繕工事を決断し、19日深夜から3日間の断水計画を発表したのが16日だった。

尾花市長は「断水の可能性があることを早く市民に広報すべきだった。断水をしないことを追求し過ぎて遅れた」と述べ、報道陣の質問に対し、自身が漏水の報告を受けた9日に広報すべきだったと振り返った。

公営企業として組織が独立している企業局から広報を行った点については、市全体としての広報は広報広聴課で一元化してすべきだったとの認識を示した。

自身の責任については「できるだけ早くけじめをつける」とし、次期市議会に自身の給与カットの議案を提出する。

自身の給与カットを表明する尾花市長

自身の給与カットを表明する尾花市長