信念持ち、望む人生を 近大付属高校で卒業式

近畿大学付属和歌山高校(和歌山県和歌山市善明寺、川合廣征校長)で22日、県内の高校に先駆けて卒業式が行われた。35期生358人が在校生や保護者らに見守られ、卒業証書を受け取った。

同校では、卒業生全員が式に参加できるようにと毎年受験シーズンが本格化する前の1月に実施。卒業生を代表して、宮林能亜君が卒業証書を受け取った。川合校長は京セラ創業者の稲盛和夫さんの著書から「心が呼ばないものが、自分に近づいてくるはずがない」という一文を取り上げ「実現できるのは心で呼んだものだけ。『こうありたい』と思い、自分の望む人生を歩んでもらいたい」と式辞を述べた。

2年生の中原照英君が「卒業生の皆さんと一緒に過ごした時間は何にも代えがたいもの。本校で強い精神力と行動力を身に付けた先輩方は困難も切り抜けていくでしょう」と送辞。卒業生の王宇卉(おう・うき)さんは答辞で「私たちを支えてくれたのは先生方、家族、仲間たちだった。ことしは東京オリンピックでさまざまな国の人々が日本に訪れる。校訓の『人に愛される人、信頼される人、尊敬される人になろう』の精神で接していかなければならないと思う」と述べた。

式の後は在校生が合唱と演奏、スライドショーで卒業生の門出を祝い、花束を贈った。

卒業証書を受け取る宮林君

卒業証書を受け取る宮林君