新型肺炎に警戒高まる 県内も検査キット準備

中国の湖北省武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している問題で、和歌山県環境衛生研究センター(和歌山市砂山南)は28日、同ウイルスを検出する試薬などの検査キットを報道陣に公開した。

検査キットは、新型肺炎の患者が国内でも確認されたことなどを受け、国立感染症研究所(東京都)が全国の検査機関に配布している。同センターにも25日から28日にかけて同ウイルスの遺伝子情報が入った試薬などが届いた。

同センターによると、新型肺炎の感染が疑われる患者の血液などを採取し、試薬を使って陽性か陰性かを判断する。濱島洋介副主査研究員は「2、3日で結果が分かると思う」と話した。

県は27日、庁内の関係部局職員による健康危機管理連絡会議を開いており、感染の疑いがある人への問診票や、患者を搬送する救急隊員らの感染予防の手引きを作成するなど対応を急いでいる。

厚生労働省は、新型肺炎が疑われる発熱や呼吸器の症状がある場合には、マスクの着用などの「咳エチケット」をした上で、速やかに居住地域の保健所に連絡し、医療機関を受診するよう呼び掛けている。

新型コロナウイルスの検査キットの説明をする濱島副主査研究員

新型コロナウイルスの検査キットの説明をする濱島副主査研究員