少年の立ち直り支援へ 県警と鑑別所が協定
和歌山県警と和歌山少年鑑別所は「少年の立ち直り支援活動に関する協定」を締結し、17日に和歌山市小松原通の県警本部で締結式が行われた。
県内で検挙・補導された少年は昨年1年間で225人で、再犯率は34・6%となっている。検挙される少年は減少傾向にあるが、再犯率は高止まっている。
県警では、学生サポーターとの農業体験などボランティアによる立ち直り支援に取り組んでいる。さらに、少年たちの内面の事情も含めた支援を進めようと、非行防止に向けた面談や検査を行う鑑別所と連携。
問題を抱えたり、犯罪に巻き込まれたりした少年たちの支援のため、県警の必要に応じて鑑別所で面談や検査を行い、所見やアドバイスに合わせて少年たちの内面に、より寄り添った接し方や対応を検討できる。連携を強化し、切れ目のない円滑な支援を目指す。
締結式では県警生活安全部の榎本祥一部長と鑑別所の森田紀之所長が協定書に調印。榎本部長は「協定により、少年の情報を共有して連携強化することで効果的な支援を推進することができると考えている。少年の健全育成に向けた新たな一歩になれば」、森田所長は「立ち直り支援にさらに注力できると思う。互いの得意分野での連携を強化し、少年の立ち直りと健全育成に力を注ぎたい」と協定への思いを話した。