世耕氏が湯浅を訪問 マスク等不足に対応約束

新型コロナウイルス感染症の対策推進のため、和歌山県選出の世耕弘成自民党参議院幹事長は19日、医師や患者、家族らの感染が確認されている済生会有田病院がある湯浅町を訪れ、上山章善町長らと意見交換した。町側からはマスクや消毒液の不足が深刻との訴えがあり、世耕氏は加藤勝信厚生労働大臣に状況を伝えるとともに、経済産業省幹部にすぐに対応を指示すると応じた。

意見交換は町役場で、上山町長ら町幹部、県幹部、同党の県議らが出席し、非公開で行われた。

終了後に取材に応じた世耕氏は、マスクや消毒用アルコールについて、徹底した増産体制を組んでいるが、まだ現場に回っていないのが現状とし、加藤厚労相に切迫した状況を伝え、経産省幹部には、製造、流通体制の総点検を求め、「湯浅町のような本当に困っている自治体に必要な分が供給される体制を組むよう強く指導していきたい」と述べた。

観光面の風評被害については、事態が一定程度収束した後に、熊本地震で行った、割引分を国が負担して安く旅行できるクーポンを発行する「復興割り」のような施策を実施する考えを示した。

上山町長は、マスクなどの不足については「国ですぐ対応するとの返事を頂いた」と述べ、そろい次第、町民への提供を急ぐ。「全部の感染者が湯浅から出たように受け取られているのではないか。そうではないと知ってもらいたい」と風評被害に苦慮していることも話した。

意見交換を終え、報道陣の質問に答える世耕氏㊧(右奥は上山町長)