時差出勤で感染防止 和市が新型コロナ対策
新型コロナウイルスの感染防止対策の一環で、和歌山市は27日、公共交通機関を利用する職員を対象に、通勤・通学の混雑が集中する時間帯を避ける「時差出勤」を導入した。県内市町村では初めての対応で、他の自治体や企業などに同様の動きが広がるのか、注目される。
市によると、時差出勤の対象は、職員4128人(うち正規職員2929人)の中で通勤に電車やバスなどの公共交通機関を利用している561人(同404人)。通常は午前8時半~午後5時15分の勤務時間を、1時間繰り上げまたは繰り下げる。
人事課が26日に通知し、利用する可能性がある職員は3月3日までに届け出るよう求めている。市民サービスに影響が出ないよう、各部署で調整した上で時差出勤を進める。
また市は26日、同日から2週間以内に予定していた、室内で不特定多数が参加する主催イベントなどを中止または延期する方針を発表。主催以外のイベントについても、感染拡大を防止する観点から「開催の必要性を改めて検討するようお願いします」と呼び掛けている。
市立学校の卒業式は、市和歌山高校では時間短縮や参加人数の縮小などの対応をした上で実施する予定。幼稚園や小中学校については、対応を協議している。
影響の事業者対策 支援融資枠を拡充
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者への支援では、市中小企業融資制度の中の災害復旧支援資金の融資枠を拡充する。対象は、最近1カ月の売上高が過去3年の同月比5%以上減少し、かつ、その後2カ月を含めた3カ月の平均売上高が過去3年の同期比5%以上減少すると見込まれる事業者。
融資利率は年1・2%以内、信用保証率0・45~1・90%、融資限度額8000万円、融資期間は運転が7年以内、設備が10年以内。3月初旬から受け付けを開始する予定。
市や経済産業省、和歌山商工会議所、金融機関などは連携し、3月18日午後2時から、西汀丁の同商議所4階で、補助金や金融支援などの説明会を開く。