日本との歴史に感謝 トルコ大使が巽小訪問
海南市立巽小学校(和歌山県海南市重根、阪口貴史校長)にこのほど、ハサン・ムラット・メルジャン駐日トルコ共和国特命全権大使ら一行が来校し、4年生の児童たちと交流を深めた。
メルジャン大使は島精機製作所など県内企業訪問のため、和歌山入り。同校の保護者が知人を介して講演を依頼すると、大使が快く引き受けてくれ、この日の訪問が実現した。
4年生60人が大使へ同校の紹介をした後、「さくらさくら」の合唱やリコーダーで「オーラリー」などを演奏して出迎えた。
大使もトルコ国の文化などを紹介。エルトゥールル号遭難事件での日本との歴史的な関わりや、日本人に助けてもらった感謝の気持ちを伝えた。
また、大使夫人のインジ・メルジャンさんは2年前に来日して感じた日本の教育の素晴らしさや、家の部屋に入るときには靴を脱いで上がる生活習慣など、日本とトルコの共通点を話した。
「トルコ料理はどんなものがあるのか」「トルコの有名な観光地は」などと児童たちは英語でトルコに関する質問をした。大使はケバブやトルコアイス、複合遺産として有名なカッパドキアを紹介した。
最後に大使から「大使館へ遊びに来てもらえれば、おいしいトルコ料理で皆さんをおもてなしします」と話すと、児童たちは喜んでいた。
また大使からエルトゥールル号を描いた『タイヨウのくにツキのふね』の絵本5冊が贈られた。
同校の今井糸由さん(10)は「大使が学校へ来てくれて貴重な体験ができた。大使館へ来てくださいと大使が言ってくれたので、ぜひ行きたい」と笑顔で話した。