奇術師・天耕の舞台再演へ オーディション募る

和歌山県和歌山市出身のマジシャン・金沢天耕(てんこう)の半生を描き、昨年同市で上演された舞台『酔筆奇術偏狂記(すいひつきじゅつべんきょうき)』の再演が決定。22日に海南と和歌山の両市で、出演者のオーディションが行われる。現在、参加者を募集している。

金沢さんの孫で岩出市出身の劇作家・金沢寿美さんが脚本を担当。明治・大正・昭和初期のマジシャンたちの数奇な運命と西洋マジックの黎明(れいめい)期を描き、2014年に大阪で初演。昨年9月に和歌山市で上演され好評を博した。現在、6月26、27日の和歌山市民会館小ホールでの再演に向けて準備が進められている。

出演者の経験や年齢は問わず、マジックができる人も歓迎。稽古は主に和歌山と海南市で実施する。

オーディションは、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底。時間を区切り、個別で審査を行う。金沢さんは「オーディションを受けることで今までとは違う自分を見つけ、自信を持ってもらいたい」と話している。

昨年出演者のオーディションを受けて以降、スタッフとして参加している前芝和子さん(38)は「舞台に立ち楽しくなって、そのままスタッフになっています。今回は感染防止対策としてマスクを着け、手指や室内をアルコール消毒しながら、安心・安全にオーディションが行える環境を準備しています」と話した。

オーディションは22日午前10時から海南市船尾の海南スポーツセンター、午後2時から和歌山市民会館で実施する。15日締め切り。問い合わせは金沢さん(℡090・6065・0470)。

「一緒に楽しい舞台をつくりましょう」と金沢さん㊥ら