「今こそIR誘致反対を」 市民団体が訴え
カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致阻止を目指す住民団体「ストップ!カジノ和歌山の会」は、結成後初となる街宣活動を11日に和歌山県和歌山市の和歌山城前で行った。
IR誘致を巡っては、和歌山マリーナシティへの誘致を目指す県が3月末に事業者の公募を開始。2025年春の開業を目指すとしている。
同会は先行して設立された反対組織「カジノ問題を考える和歌山ネットワーク」「和歌山カジノに反対する海南の会」に続き2月末に設立。約150人の和歌山市民で構成され、13人の共同代表には地元の大学教員や弁護士、宗教関係者、まちづくり団体代表などが名を連ねている。当初は3月28日に市内の岡公園前で街宣活動を行う予定だったが、雨のため延期となっていた。
この日は和歌山市議を含む会員約20人が参加。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、マイクを使用した宣伝活動は取りやめ、「カジノはあかん」と書かれたボードやのぼりなどを掲げ、一の橋の前で約2時間にわたり誘致反対を訴えた。仁坂吉伸知事や尾花正啓市長に対して誘致断念を求める署名コーナーも設け、通り掛かった人が署名に協力した。
同会の山形由廣さんは「大阪や横浜では新型コロナの影響で誘致の動きが停滞しているが、和歌山は構わず誘致活動を進めている。IR誘致を認めると後で大きな弊害が出ても後戻りができない。今こそ反対の声を上げるべきだ」と話していた。