休業要請きょうから 県が遊技施設等対象に

和歌山県は23日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、感染拡大防止に向け、遊技施設などに休業を要請することを決めた。期間は25日午前0時から5月6日まで。仁坂吉伸知事は、県内事業所の中で県外からの利用客の受け入れ自粛が十分に進んでいないところがあるとし、「一番止めなければいけないのは県外からの流入。(行政指導で)いけると思ったが駄目だった。感染が広がる可能性があるので営業をやめてもらうしかない」と理解を求めた。

休業要請の対象となるのはパチンコ店やスナック、ライブハウス、漫画喫茶、スポーツクラブ、ゲームセンターなど=別表=。博物館や大学、学習塾などは床面積が1000平方㍍超の施設を対象とする。居酒屋などの飲食店の他、道の駅や農林水産物直売所などは対象外としたが、引き続き県外からの利用客の受け入れ自粛を強く求める。

県は感染拡大を防ごうと、県内の全事業所に対して県外からの利用客受け入れを自粛するよう呼び掛けてきたが、パチンコ店の駐車場などに近隣府県のナンバーの車が増える状況となっていた。仁坂知事は会議の冒頭、「強力な行政指導をさせてもらった。(事業者は)よくやってもらったとは思うが、全面的に店を閉じていただくしかないと決意した。営業自体の自粛を要請させていただきたい」と述べた。

仁坂知事は記者会見で、要請に従わない施設がある場合は施設に対して指示を行い、それでも従わない場合は施設名を公表する考えを示し、「聞いてくれなかったら間髪を入れずにやる」と強調した。

休業要請に応じた施設への協力金については支給しないとした。「要請業種だけを救ったら、自主的に休業に追い込まれたり営業は続けているがものすごい大赤字で苦しんでいるところとの公平感をどう保つのか」とし、県の中小企業融資制度などを紹介し、「こういうものを使ってぜひ生き延びていただきたい。国の施策も次々と出てくると思う。力の限り救済していきたい」と述べた。