テナント料の減額要望 和市が不動産団体に
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自粛の影響で飲食業などの事業者が苦しい状況に置かれている中、和歌山県和歌山市の尾花正啓市長は1日、県宅地建物取引業協会と全日本不動産協会県本部を訪れ、県宅建協会の角幸彦会長と全日本不動産協会県本部の坂本俊一本部長に対し、テナント料の減額などを要望した。
感染拡大で、事業者の中には入居するビルなどの賃料の支払いが困難になるケースもあるという。要望の内容は、賃貸用ビルの所有者に対し、賃料支払いの猶予や減額を行う事業者に対する固定資産税の猶予や減免、テナントへの賃料支払いの減額配慮などを各協会会員事業者に周知すること。県宅建協会を訪れた尾花市長は「飲食業を中心に大変な状況だ。テークアウトやデリバリーなど非常に努力されているが、休業しているところも増えている。この窮状を救っていただくようお願いしたい」と要望。角会長は「賃貸業者によって経営内容は違い、できるところとできないところはあると思うが検討したい」と話した。角会長は報道陣に対し、「テナントさんも苦しいが不動産業者も同じような立場だ。要望は確かに受け止めた。検討したい」と話した。
尾花市長は両協会を訪問後、「収益が減りテナント料を払えない方が多くなっている。万が一閉店されると再開は厳しい。閉店だけは避けないといけない」と述べた。