児童虐待相談1691件 4年連続増加
2019年度に和歌山県内2カ所の児童相談所に寄せられた児童虐待相談は、4年連続増加の1691件(前年度比363件増)で、県内市町村への相談も前年度を上回る1660件(同109件増)だったことが県子ども未来課のまとめで分かった。
児童相談所が対応した相談を虐待の種類別に見ると、言葉による脅しや子どもの面前での家族への暴力(面前DV)などの「心理的虐待」が最多の781件(46・2%、前年度比182件増)。次いで、殴る蹴るなどの暴力を振るう「身体的虐待」が503件(29・7%、同96件増)、食事を与えない、ひどく不潔にする、重い病気になっても病院に連れて行かないなどの「ネグレクト」が401件(23・7%、同91件増)、「性的虐待」が6件(0・4%、同6件減)だった。
心理的虐待の割合が依然として高いのは、子どもが同居する家庭内のDVが警察から通告されるケースが多いことが要因とみられている。ネグレクトは16年度は2番目に多かったが、17年度から3年連続で身体的虐待が上回っている。
虐待者の内訳は、子どもと過ごす時間が長い実母が最も多い傾向が続いており、884件(52・3%)。次いで実父が645件(38・1%)、実父以外の父親が62件(3・7%)となっている。
虐待を受けた子どもの年齢構成は、小学生が531件(31・4%)で最多。次いで3歳~学齢前が467件(27・6%)、0~3歳未満が302件(17・9%)、中学生が258件(15・3%)、高校生・その他が133件(7・9%)だった。
相談の経路は、警察等が506件で最も多く、市町村が309件、学校等と近隣・知人が各190件と続いている。