営業店に配慮を カラオケボックス協が陳情
和歌山県カラオケボックス協会の関係者らは21日、県庁を訪れ、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため仁坂吉伸知事がカラオケ店の利用自粛を呼び掛けて以降、カラオケボックス店の営業に支障が出ていることについて嘆願。店舗の営業への配慮を求める陳情書を提出した。
県は、田辺市内のバーを訪れた人の間で新型コロナの感染が広がり、クラスターが発生したことを受け、仁坂知事が記者会見でカラオケ店の利用や夜遅くまでの飲食店の利用を控えるよう呼び掛けた。協会関係者によると、同市の防災行政無線でも同趣旨の内容が流れており、不特定多数の客が同席しない個室型のカラオケ店でも利用客数が大きく落ち込んでいるという。
この日は同協会の島垣利光会長ら3人が訪れ、県の阪井加寿子商工労働政策局長に陳情書を手渡した。陳情の中ではガイドラインを順守している店舗の営業に配慮を求め、県から田辺市に対して無線からカラオケの文言を削除するよう指導することを求めた。
島垣会長は「カラオケによる感染というのは一つの可能性であって、現時点で断定はできない」と強調。県内の多くのカラオケボックス店では来店者の連絡先把握や発熱の有無の確認などの感染防止対策を行っていることを説明し、「ガイドラインを守って営業しているところまで行くなというのはどうか。伝え方に配慮していただきたい」と話していた。