人気車両と思い出作り HYDEサザン撮影会
和歌山県和歌山市出身で市のふるさと観光大使を務める人気ロックミュージシャンのHYDEさんと市、南海電鉄㈱がコラボレーションした南海電鉄の特急「HYDEサザン」が10月4日で運行終了となるのを前に、ファン向けの一日限定撮影会が5日、南海和歌山市駅の車庫で行われた。定員の約10倍に上る参加申し込みが寄せられるなど注目度が高く、ファンが車両の中や外で撮影を楽しんだ。
南海電鉄㈱が主催。HYDEサザンは和歌山市・和歌山港駅となんば駅間を走行する特急「サザン」の座席指定車4両をラッピングしたもので、昨年12月に運行が始まった。車両にはHYDEさんのコンサートでのパフォーマンスシーンや市内の観光名所などが描かれている。
撮影会の募集定員は95人。8月21日から26日にかけて募集したところ、533組922人から申し込みがあった。同社広報部は「すぐに申し込みが定員を超え、驚きました」と話す。
参加者らは、なんば駅を午後0時46分に発車する臨時の「HYDE サザン」(4両編成)に乗車。車内ではHYDEさんのさまざまな楽曲が流れた。臨時列車は同2時ごろに市駅の4番のりばに到着した。
参加者らは車庫に移動したHYDEサザンの車両を外からスマートフォンのカメラで撮影したり、車内の運転台や座席でポーズをとったりして写真撮影を楽しんだ。HYDEさんがことし1月に乗車しサインを書いた席での撮影は特に人気でファンも大喜び。HYDEサザンの隣には加太線の観光列車「めでたいでんしゃ」のうち赤色のデザインが特徴の「なな」が停車。車内では那智黒や梅酒など和歌山の特産品が販売され、HYDEさんの好物としても知られる「グリーンソフト」の飴や「宝梅」は特に高い人気を集めた。
大阪府に住む友人と2人で参加した東京都の女性(38)はファン歴約15年といい、「抽選に当たった時は本当にうれしかったです。きょうのHYDEサザンは音楽を流してもらえたので特別感がすごかったです」と笑顔だった。