二階氏が自民党幹事長再任 特集
政権の要 歴代最長に 二階氏が自民党幹事長再任
自民党の二階俊博幹事長(81)=衆議院和歌山3区選出=は、9月8日で在職日数が歴代最長の1498日となり、田中角栄元首相を超えて記録を更新し続けている。16日に誕生した菅義偉政権でも党運営の要に再任され、引き続き発言や行動が注目の的となっている。政界のキーマンである二階氏の近年の活動の様子を紹介する。
二階氏は2016年8月3日の第3次安倍第2次改造内閣発足と同時に行われた党役員人事で幹事長に就任。憲政史上最長となった安倍晋三政権を長く支え、安倍前首相の辞任表明を受けての党総裁選では、いち早く菅氏の支持を打ち出し、菅首相誕生の流れをつくった。
特に力を注いでいる国土強靭(きょうじん)化政策では、防災・減災対策を全国的に加速させていることに加え、和歌山の先人・濱口梧陵が、安政南海地震(1854年)の際に津波の襲来から人々の命を救った「稲むらの火」の逸話にちなみ、2015年12月の国連総会で11月5日を「世界津波の日」に制定することを主導した。
中国や韓国、ベトナムなどアジアを中心とする幅広い人脈を生かした外交にも取り組み、各国要人との信頼関係に基づき、政府間のみならず、自治体間や民間の交流拡大にも尽力している。
再任を受けた記者会見では、「党一丸で菅新総裁を支え、国民のための政治を行っていきたい」と述べ、新型コロナウイルス対策や経済再生などの重要課題への取り組みに決意を示した。