コロナ禍でも手応え 県内食品業者商談会
和歌山県は、県産の農水産物や加工食品の販路拡大を支援するため、9月24、25日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた食の総合展示商談会「全国 食の逸品EXPO」に県ブースを設け、13事業者が出展した。コロナ禍の厳しい状況の中、活路を開こうと懸命な参加事業者からは「質の高い商談ができた」などと手応えを感じる声が上がっている。
各業界の仕入れバイヤーが一堂に会する商談会で、県ブースの出展は昨年に続いて2回目。会場では「外食ビジネスウィーク2020」が同時開催され、新型コロナウイルスの影響がある中、2日間で1万6014人が来場した。
コロナ禍中の食品関係の展示商談会ということで、会場は徹底した感染症対策がなされ、県ブースも飛沫(ひまつ)防止シートの設置、オリジナルフェイスガードの配布などの対策を講じた上で、参加事業者が自慢の商品をバイヤーらにPRした。
県食品流通課によると、来場者数は例年より減少したものの、その分、バイヤーにはじっくり商品を見てもらうことができたという意見が出展者からは多く聞かれたという。
県内の出展事業者のうち、和歌山市の加太まちづくり㈱からは唯一、生産者も参加。同社の関連組織である加太漁業協同組合の幸前禎泰監事(51)は「初めての東京出展で、鯛の一夜干し、ワカメ、釜揚げヒジキを試食してもらうことができた。今すぐ商品が欲しいと言ってくれる人も多く、かなりの手応えがあった」と振り返り、「今後、販路拡大に向けて漁師一丸となり頑張っていきたい」と意気込んだ。
同課の園部浩毅主事は「今後も大型展示会に県ブースを出展し、事業者の販路拡大の支援を行っていく」と話した。
県ブースの出展事業者は次の通り。
㈲紀南水産(太地町)▽㈱紀州高下水産(和歌山市)▽井上梅干食品㈱(みなべ町)▽㈱不動農園(田辺市)▽加太まちづくり㈱(和歌山市)▽㈱大覚総本舗(かつらぎ町)▽㈱伊藤農園(有田市)▽河本食品㈱(みなべ町)▽㈱勝僖梅(和歌山市)▽㈱角長(湯浅町)▽㈱TOA湯浅ワイナリー(同)▽マルヤマ食品㈱(みなべ町)▽㈱たかがきサービスステーション(有田川町)