IR誘致は是か非か 向陽高校で討論会
和歌山県和歌山市太田の県立向陽高校(鈴木晴久校長)で19日、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致について、賛成か反対か、意見を述べ合うディベートの授業が行われた。
論理的な思考を身に付けるため、同校の環境科学科では3年生が毎年、安楽死や捕鯨などの社会問題について、賛成派と反対派に分かれて討論。聴講した1年生が審判役を務めている。
約20人が参加。賛成側の生徒は、県のIR推進課などで聞いた話を基に、IR内で地元特産品を使うことなどで地域経済が潤い、雇用が生まれることなどのメリットを説明。反対側は海外の事例などを調べ、ギャンブル依存症などのリスクを挙げた。
判定は賛成側が49人、反対側が56人だった。発表した髙垣侑希君は「県が推進していること調べ、相手の話を聞き、まとめた上で論理的に伝えられたと思う。これからも県民としてこのIR誘致について見守っていきたい」と話した。
同校の中村志芳教諭は「今話題のIRをテーマに、和歌山の未来について論理的に伝える力が身に付いている生徒の姿を見ることができ良かった」と話した。