西口、藤田、尾藤氏ら 野球殿堂候補に

野球殿堂博物館は1日、2021年の殿堂入り候補者を発表。和歌山県出身者からは、現役引退から5年以上20年以内のプレーヤー表彰部門で元西武投手の西口文也氏(48)=和歌山市出身=、現役の監督、コーチを除く引退後21年以上の元プロが対象のエキスパート表彰で元阪神監督の藤田平氏(73)=同=、特別表彰で箕島高元監督の故・尾藤公氏=有田市出身=の3人が候補に入った。

西口氏は県立和歌山商高、立正大を経て1994年のドラフト3位で西武に入団。以降、引退までの21年間、西武一筋の選手生活で通算182勝を挙げ、ゴールデングラブ賞や沢村賞などのタイトルを獲得した。現在は西武の投手コーチ。

藤田氏は市立和歌山商(現市立和歌山)高から65年のドラフト2位で阪神に入団し、強打の内野手として活躍。83年には阪神の生え抜き打者として初の2000本安打を達成した。84年に現役を引退し、95、96年には阪神監督を務めた。

尾藤氏は66~72、74~95年に箕島高の監督を務め、甲子園には春夏通算14回出場し、4回の優勝に導いた。79年夏の甲子園3回戦で星稜と延長18回の激闘を繰り広げるなど、高校球史に数々の名勝負を刻んだ。2011年、68歳で死去。

その他の殿堂入り候補者は、プレーヤー表彰では、50歳1カ月のプロ野球最年長出場記録を持つ元中日投手の山本昌氏(55)、プロ野球最多の3021試合出場を誇る谷繁元信氏(49)、平成唯一の三冠王に輝いた松中信彦氏(46)、ともに日米で投手として活躍した川上憲伸氏(45)と斎藤隆氏(50)、セ・パ両リーグで最優秀選手に選ばれた小笠原道大氏(47)、西武と中日で活躍した和田一浩氏(48)、元巨人外野手の高橋由伸氏(45)、元中日、巨人内野手の井端弘和氏(45)、元オリックス、巨人の谷佳知氏(47)が名を連ねた。

エキスパート表彰では、元日本ハム監督の大島康徳氏(70)、元ロッテ監督の有藤通世氏(73)、元中日の谷沢健一氏(73)、元阪急(現オリックス)のブーマー・ウェルズ氏(66)。藤田氏を含め、いずれも過去に候補になったが選出されず、再候補入り。

特別表彰候補は、軟式球の開発に貢献した有田辰三氏、プロ野球元コミッショナーの金子鋭氏(いずれも故人)が加わり、昨年まで候補だった漫画家の水島新司氏(81)は本人の意向により外れた。

21年殿堂入りは来年1月14日に発表される。