全員で勝利つかむ 市和歌山センバツへ闘志
第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、阪神甲子園球場)への出場が決まった市和歌山。29日に出場決定の知らせを受けた選手たちは、新型コロナウイルスの感染症対策のため、マスク着用で静かに喜びをかみしめた。
同校の選抜出場は2年ぶり7回目。昨秋は県二次予選で優勝し、近畿大会でも2勝を挙げ4強入りを果たした。エース・小園健太、捕手・松川虎生の強力バッテリーを軸とした高い守備力が武器。センバツでも上位進出が期待される。
最速152㌔の速球を投げ、今秋のドラフト候補に挙がる小園は出場決定に「秋の近畿大会が終わってからすごくドキドキしていた。内心ホッとしている」と安どの表情。センバツに向け、「甲子園は小さい頃からテレビでよく見ていた場所。うれしい気持ちでいっぱい。今までで一番良い投球を見せたい」と意気込んだ。秋は4番打者としてチームを引っ張った松川は「チーム全体として日本一を掲げてやっている。全員で勝利をもぎ取りたい」と口にし、新型コロナの感染が収束していない中での開催となる可能性があることについて「開催していただけることに感謝の気持ちを持ち、プレーで恩返ししたい。必死にやっている姿を見ていただきたい」と話した。
半田真一監督はチームの特長について「守りのチームで総合力が高い。小園は変化球が多彩。松川は捕手としてのスキルが高く、投手の良さを引き出している」と話していた。
「野球王国の底力を」 知事や市長がエール
市和歌山のセンバツ出場決定を受け、仁坂吉伸知事は「高校野球の聖地『甲子園』では、厳しい練習で培ってきた技と力、仲間との絆、伝統がもたらす勇気で、堂々と戦ってください」とエール、宮﨑泉県教育長は「投打ともにレベルの高い、バランスのとれたチーム力を存分に発揮し、全国の大舞台で『野球王国和歌山』の底力を示してください。皆さんの活躍が県民の方々に勇気と感動を与えてくれるものと確信し、大いに期待しています」とのメッセージを出した。
尾花正啓和歌山市長は「出場、誠におめでとうございます。今回の甲子園出場は、日々の厳しい練習に耐えた成果が実り大変嬉しく思います。甲子園では、一戦一戦を大切にし、自分たちの野球を貫き、優勝を目指して頑張ってください。市高野球部の皆さんの力強いプレーが皆さんを応援するたくさんの市民に感動と元気を与えてくれることでしょう。ご活躍を心から期待しております」との応援メッセージを出した。