コロナに負けず制作 県文で和歌山高校展

和歌山県立和歌山高校(同市新庄、中村憲司校長)の生徒が芸術関係の授業やクラブ活動の1年間の成果を発表する作品展が2月1日まで、県民文化会館(和歌山市小松原通)の県民ギャラリーで開かれている。

総合学科芸術関係の授業やクラブ活動で制作した作品に加えて、育友会や職員、旧職員、卒業生の作品約300点余りが並ぶ。

新型コロナウイルスのため休校が続き、例年よりも準備期間が短かったことしは、油彩画が昨年の100号ではなく50号になるなど影響があったという。

油彩画で愛猫の〝ムック〟を描写した作品「野良猫」を出展した同校芸術表現系列美術専攻の3年生、有本栞奈(かんな)さん(18)は「制作期間が短い中、みんな一生懸命に仕上げたので一人でも多くの方に見に来てもらえれば」と笑顔で話していた。

かわいらしいデザインのパペットマスクなどを制作した家庭科の生徒らは、新型コロナウイルスの影響で保育実習に行けなかったという。保育系列家庭科教諭の土井順子さん(60)は「密にならないように授業を受けながら、それぞれの作品に取り組んだ生徒らの頑張りが伝わればうれしい」と話していた。

その他にも「育てるマスコット」など仮想商品のCMポスター、花器などの工芸、アフリカ生まれの楽器「カリンバ」など、生徒の自由な発想とアートなセンスが光る作品が数多く並ぶ。また、ギャラリー内は生徒が制作した手回しオルゴールの音色が流れ、癒やしの空間となっている。

午前9時から午後4時半(最終日は3時)まで。問い合わせは同館(℡073・436・1331)。

豊かな感性で表現された作品が並ぶ会場

豊かな感性で表現された作品が並ぶ会場