紀州材の消毒スタンド 秋月家具が開発
1933年創業の木製家具メーカー、㈱秋月家具(和歌山県和歌山市津秦、秋月真社長)は、天然木を使った木製の「足踏み式消毒スタンド」を開発した。
紀州材の中辺路産ヒノキとパイン材の2種類で、間伐材を利用。大人用(高さ1㍍)と子ども用(同70㌢)があり、手作りならではのぬくもりと木の香りを楽しめる。
同社は昨年、新型コロナウイルスの影響で受注が大幅に減少したため、4カ月ほど休業。その期間を使い、同社製作部の五十嵐鷹一(たかかず)さん(34)が商品の発案と試作を行った。
店先で足踏み式消毒スタンドを見た五十嵐さんが、普段見掛けない子ども用を作ってみようと思ったのがきっかけとなり、ペダルの力調整などに苦労しながら、1カ月ほど何度も試作を重ねたという。五十嵐さんは「角を丸めて手触りを良くし、かかとをつけながら踏めるよう使いやすさにもこだわりました」と笑顔でPR。
紀三井寺支店など県内の紀陽銀行約15支店や、四季の郷公園(同市明王寺)の水の市場に提供しており、子どもが遊び感覚で楽しめると好評を得ているという。
秋月社長は「ものづくりをしているところが近辺にあることを知ってもらい、技術を持った会社が生み出した商品を通して、地元の木に触れ、見直す機会につながればうれしい」と話している。
大人用1万8000円(ヒノキ材は1万9000円)、子ども用1万7500円(同1万8400円)、全て税別。市販の消毒液ボトルが収まるよう、15段階で調整できる他、組み立て式で宅配便にも対応可能。
問い合わせは同社(℡073・471・1052)。