春の陽気に梅が満開 風土記の丘で紅白競演
4月並みの陽気となった週末の13、14日、紀北地方は梅の開花が進み、和歌山県和歌山市岩橋の県立紀伊風土記の丘では早くも満開を迎えている。
同所には、復元された竪穴住居の近くや万葉植物園、資料館から西に約500㍍にある梅園などに梅が植えられ、梅園では紅梅と白梅が競うように咲き誇り、美しいコントラストを見せている。
万葉植物園では白梅が楽しめ、万葉集に収録された山上憶良(やまのうえのおくら)の和歌「春さればまづ咲くやどの梅の花ひとり見つつや春日暮らさむ」(春になるとまず咲く家の梅の花をひとり見ながら春の日を暮らすことか)の歌碑も建っている。
14日の市内は最高気温19・2度で、歩いていると汗ばむほどの陽気。紀伊風土記の丘には多くの人が散策に訪れ、梅の花の前で足を止める人の姿も見られた。
梅の本場、県南部では新型コロナウイルスの影響で梅林の開園が見送られる中、同所では春の光景を楽しむことができる。まだつぼみが多い木もあり、見頃はしばらく続きそう。
同市井辺の女性(67)は「紅白どちらの梅もきれいで見事です。少しマスクを外すと、ほんのりいい匂いがします」と話していた。