郵送式のPCR検査

2度目の緊急事態宣言が発出され1カ月半が経過した。新型コロナの新規感染者数は一時期と比べれば減少傾向にあるが、いまだ予断を許さない状況にある。
緊急事態宣言下にある都府県では不要不急の外出を避けることを求められ、我慢の生活が続いている。筆者が勤める都内の企業でも在宅勤務率70%を目標とし、オフィスにはアクリル板の設置や密を避ける座席配置、換気の促進、除菌水の噴霧などさまざまな対策を講じている。
感染リスクを極力少なくする個人の努力も重要。新型コロナは無症状で本人が気付かずして他人に感染させることも多いという。都内では昨年12月ごろから安価でPCR検査を受けられるサービスを提供する事業者が増え始め、現在は郵送式での検査も一般的になってきた。
筆者もやむを得ない外出の前後に郵送式の検査を受けるようにしている。1回あたり約3千円。ウェブサイトからキットを注文すれば数日で自宅に届く。唾液を採取するための長い綿棒を口に含み、特殊な液が入ったプラスチック製の容器に綿棒ごと入れ、ふたをし、同封の消毒液で容器を拭き取った後、液が漏れた場合の吸水シートが入った密閉袋に入れる。検体を入れた容器には、あらかじめ個人名と検査IDがシール添付されているため書類の記入などは不要。返送用封筒に容器を入れポストに投函(とうかん)すれば、検査機関到着後24時間以内にメールで結果が通知される。
場所や時間を選ばず検査できる仕組みの普及で、手軽にセルフチェックを行うことができ、他者へ感染させるリスクを減らすことができる。もしもに備え、引き続き、感染拡大の防止に努めていきたい。
(次田尚弘/東京千代田区)