県景況9カ月ぶり悪化 帝国データ1月動向
帝国データバンクによる1月の景気動向調査で、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は、全国が2カ月連続悪化の33・9(前月比1・1㌽減)、和歌山県内は9カ月ぶり悪化の36・9(同1・6㌽減)となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令などにより、個人消費関連を中心に景況感が下押しされた。
全国のDIは、全10業界のうち「金融」を除く9業界で前月よりマイナス。地域別では、9カ月ぶりに全10地域がそろって悪化した。
業界別のDIは、「サービス」が2カ月連続マイナスの33・9(前月比1・8㌽減)、「製造」が8カ月ぶりマイナスの33・4(同0・5㌽減)、「運輸・倉庫」が2カ月連続マイナスの30・0(同1・5㌽減)などとなった。
県内DIの全国順位は前月の4位から7位に後退し、近畿2府4県では滋賀県に次いで2位。全国のDI33・9、近畿のDI33・1を上回ったが、差はいずれも縮小した。
規模別では、大企業は36・7(前月比3・4㌽増)で改善したが、中小企業は36・9(同1・9㌽減)で悪化。業界別では、製造業が38・2(同2・6㌽減)で3カ月ぶりに悪化し、非製造業は36・5(同1・0㌽減)で2カ月連続の悪化となった。
先行きの見通しは、3カ月後が34・9(前月39・0)、6カ月後が35・9(同38・0)、1年後が38・2(同40・9)で、全ての時点で悪化し、6カ月後と1年後は5カ月ぶりに悪化に転じた。
同支店は、都市部での緊急事態宣言発令による影響を理由に、先行きについて弱含みの意見が多いとし、「しばらくは低位での一進一退の状況が予想され、県内景況の本格回復には時間を要する」とみている。
調査は1月18~31日にインターネットで行い、対象2万3695社(県内134社)のうち1万1441社(同65社)が応じ、回答率は48・3%(同48・5%)だった。