「春よ来い」 和歌浦天満宮で梅が満開に

各地で梅の花が見頃を迎える中、和歌浦天満宮(和歌山県和歌山市和歌浦西、小板政男宮司)でも華やかな紅白の梅が参拝者を楽しませている。

21日の県内全域は好天に恵まれ、同市では日中の最高気温が19・8度となった。梅は祭神の菅原道真が愛したことで知られ、梅にちなんだ和歌や伝説が残っている。楼門へ続く階段沿いにはしだれ梅など約30本の梅の木が植えられ、蜜を求めて飛び回るメジロの姿が見られた。木によってはまだつぼみのものものあり、2月いっぱいは楽しめそうだという。

学問の神様として知られる道真にあやかろうと、同天満宮には一年を通じて受験生や家族らが大勢参拝し、境内には大学入試や国家試験の合格を祈願する絵馬が鈴なりになっている。

25日には国立大学前期日程の試験を控える。コロナ禍での休校などもあり、受験生にとっては大変な一年だったことから、小板政規禰宜は「梅の花言葉は『忍耐』。長い日本の歴史からすれば、コロナ禍は一瞬の出来事。寒い時期を耐え忍んで花を咲かせた梅を見て、心を和らげてもらえれば。受験生には、勉強だけでなくさまざまなことを学び、この体験を将来に役立ててもらいたいですね」と話していた。

咲き誇るピンク色の梅

咲き誇るピンク色の梅