輸出入4割減の4653億円 20年県内貿易概況

大阪税関和歌山税関支署がまとめた2020年の和歌山県内の貿易概況は、輸出が2958億円(前年比34・4%減)で4年ぶりのマイナス、輸入は1695億円(同49・4%減)、輸出入合計は4653億円(同40・8%減)で、いずれも2年連続のマイナスとなった。新型コロナウイルス感染症による経済の世界的な停滞が影響しているとみられる。

品目別の動向を見ると、輸出で最も構成比が大きいのは鉄鋼の57・2%、1694億円(同22・9%減)で、台湾向けのスラブ、アラブ首長国連邦(UAE)向けの管・管用継手などの減少が大きかった。次いで石油製品が22・6%、669億円(同56・4%減)で、オーストラリア向け経由やアメリカ向け灯油(ジェット燃料含む)などが減少した。

輸入で最も構成比が大きいのは原油及び粗油の47・8%、811億円(同64・6%減)。UAE、サウジアラビアなどからの原油は、コロナ禍で価格、数量とも大きく減少した。

輸出額の国・地域別構成比は、台湾が12・4%(368億円)で最も多く、中国が9・5%(281億円)、韓国が9・0%(267億円)、ノルウェーが8・1%(240億円)、シンガポールが7・4%(219億円)と続いた。

輸入額の国・地域別構成比は、UAEが23・4%(397億円)で最も多く、次いでアメリカが18・1%(307億円)、サウジアラビアが16・2%(275億円)、オーストラリアが6・7%(113億円)、カタールが5・4%(91億円)だった。