下落率10年ぶりに拡大 21年の県内地価公示
国土交通省は23日、1月1日時点の地価を公示。和歌山県内の平均変動率は住宅地、商業地、全用途が1992年から30年連続の下落となった。和歌山市の商業地の平均変動率は5年連続で上昇していたが、本年は下落となった。
県内は23市町の180地点について価格を判定。全用途の平均変動率は前年比マイナス1・2%となった。平均変動率の下落率は2012年から9年連続で縮小していたが、10年ぶりに拡大に転じた。
平均変動率は住宅地がマイナス1・3%、商業地はマイナス1・1%。工業地はマイナス0・9%で前年と同率だった。価格上昇地点は、住宅地が昨年の12地点から4地点、商業地は昨年の18地点から1地点に大きく減少した。都道府県別の県の平均変動率は住宅地が44位(昨年47位)、商業地は27位(昨年44位)。近畿2府4県では、住宅地が5位(昨年6位)、商業地は3位(昨年6位)だった。
住宅地の価格上位地点は、和歌山市美園町で1平方㍍当たりの価格は16万9000円。変動率は前年マイナス0・6%。和歌山駅や駅周辺の商業施設に近いため利便性が高く、2017年から5年連続で最高価格地点となっている。
商業地の価格上位地点は、和歌山市友田町5丁目50番外。和歌山駅前の中層ビルや小売店舗などが集積し、2000年から22年連続で最高価格地点となった。