海南文化協会75周年 記念大会の21人を表彰
創立75周年を迎えた海南文化協会(花畑重靖会長)は20日、和歌山県海南市日方の海南ノビノスで記念の短歌、俳句大会、写真コンテストの入賞者21人を表彰した。役員や来賓、被表彰者ら約50人が75年の節目を祝い、協会のさらなる発展を願った。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、式典や祝賀会は行わず、記念大会の表彰のみ規模を縮小して実施した。
同協会は戦後間もない1945年10月、互いに学び合う場をつくり文化の輪を広げようと、県下に先駆けて創立された。初代会長には、県美術家協会の元会長で元海南市長の明楽光三郎氏が就任。一年後には同協会の短歌部が中心となり、県歌人クラブを発足させるなど、県の文化振興に大きく寄与してきた。
56年には美術関係者の熱意で「第1回海南市美術展」を開催。62年には写真部が中国の長春市と交流写真展を開き、文化を通じた友好親善を図ってきた。また、世界遺産の藤白神社、国の重要文化財温山荘園などを詠む短歌・俳句大会を実施するなど、郷土に根差した取り組みを続けている。
現在、会員は約650人で、準会員を含めると約2000人。日本画や洋画、書道、茶道や華道、日本舞踊、吹奏楽、女声コーラス、大正琴、邦楽研究など多彩な部会があり、一人でいくつも入部可能。互いに高め合い、親睦を深めながら地域の文化活動を盛り上げてきた。
表彰式には川崎一樹市議会議長や西原孝幸市教育長らが出席。花畑会長は「海南文化協会は県内で一番歴史がある。60、70周年は盛大に式典ができたが、このコロナ禍で大変な中、何とか表彰式が開催できてうれしい」とあいさつ。
海草振興局の西山進局長が仁坂吉伸知事の祝辞を代読。「文化は心に潤いをもたらし、心豊かな生活を実現する手助けとなる。国民文化祭、障害者芸術文化祭の成功に向け、一層のお力添えを賜りますようお願いいたします」とメッセージ。神出政巳市長は「市の政策目標である『心豊かな人を育む』ための文化活動を、先頭に立ってけん引いただければ」と祝辞した。
花畑会長は「趣味を持つことで生き生きと生活でき、健康増進にもつながる。今後も歴史や伝統文化を守り育てる活動を大切にしていきたい」と話していた。
28日午後2時20分から同所で、シンガーズサークル花畑(フローレ)、ソシアルダンス朋の公開練習会を開く。招待者以外の一般入場は、練習会前日の県の新型コロナ感染者数を考慮の上、当日に入場の可否を決定。希望者は事前にソシアルダンス部の阿部さん(℡090・7751・9479)へ。
記念大会で表彰を受けたのは次の皆さん。
【短歌】知事賞=仲川容子▽市長賞=松原寿子▽市議会議長賞=中西令子▽市教育委員会賞=奥澤典子▽海南商工会議所会頭賞=森田瑠璃子▽市観光協会会長賞=登地道子▽海南文化協会会長賞=西村良子
【俳句】知事賞=土江祥元▽市長賞=園部知宏▽市議会議長賞=市川晴茂▽市教育委員会賞=木下恵三▽海南商工会議所会頭賞=森本潤子▽市観光協会会長賞=小川望光子▽海南文化協会会長賞=天倉都
【写真】知事賞=森脇節子▽市長賞=宮下健太郎▽市議会議長賞=稲田明美▽市教育委員会賞=大谷明▽海南商工会議所会頭賞=川口享子▽市観光協会会長賞=上ノ山陽子▽海南文化協会会長賞=朝井郁子