終盤劇的ゴールでホーム初戦ドロー リーヴォ

関西サッカーリーグ1部のアルテリーヴォ和歌山は25日、紀三井寺公園陸上競技場(和歌山市)でホーム開幕戦に臨み、後半アディショナルタイムにMF高橋俊樹選手が劇的な同点ゴールを決め、おこしやす京都ACと1―1で引き分けた。アルテリーヴォは今季2戦を終えて1勝1分、天皇杯予選を含めて公式戦3戦負けなしと、好調を維持している。

長身で身体能力が高い相手FWに対し、アルテリーヴォは序盤から自陣中央でプレーさせない守備の形を整え、ブロックからのカウンターなどで積極的にゴールを狙ったが、前半は一進一退のまま0―0で終了。

後半も互いに決め手を欠く中、19分にフリーキックからのセットプレーで相手DFに頭で押し込まれ、先制を許すと、アルテリーヴォはなかなかシュートに持ち込めない苦しい時間帯が続いた。

このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム4分、ロングスローからのこぼれ球をMF高瀬龍舞選手がゴール前に入れ、後半途中出場の高橋選手がオーバーヘッドシュートで値千金の同点ゴールをネットに突き刺した。

新型コロナウイルス対策で、この日は入場者を250人に制限し、応援は声を出さず、ソーシャルディスタンスを確保しながら、打楽器の太鼓や木琴を使って行われていたが、劇的ゴールの瞬間、スタジアムはどよめき、アルテリーヴォの選手たちは喜びを爆発させた。

同点ゴールの高橋選手は、元おこしやすの所属で、前十字靭帯の手術とリハビリを経て、今季初戦から約1年半ぶりにプレー。古巣からの復帰初ゴールは「正直、入るとは思っていなかったが、終了までに必ずチャンスが来るとチーム皆が信じていた」と振り返り、「大事な試合で決められたのはうれしいが、これで満足せず、チーム全員で上を目指していく」と語った。

北口雄一監督は「守備の形、ブロックからのカウンターの部分は前半からできていたが、セットプレーでやられてしまった点は修正しないといけない。ホームで勝利は届けられなかったが、最後まで諦めない精神をしっかり見せられ、今後につながる大きな勝ち点1になった」と話していた。

アルテリーヴォの今季第3戦は、5月15日午後2時から、五色台運動公園(兵庫県洲本市)で「Cento Cuore HARIMA」と対戦する。

 

後半アディショナルタイム4分、オーバーヘッドシュートで同点ゴールを決める高橋選手