トンボの産卵も観察 森林公園のビオトープ
和歌山市森林公園(同市深山)の北西部にある「自然観察エリア」は、トンボの産卵をはじめ昆虫や動植物の活発な姿を見られる季節を迎えている。
同エリアは、昆虫や水生動物などが観察できるビオトープを中心に、豊かな自然に親しめる市民憩いの場として整備され、2012年7月にオープンした。
紀州材の階段(約30㍍)を登った小高い場所に位置し、階段からさらに約450㍍歩くとビオトープの池があり、水面をすぐ近くから観察できる橋の他、ベンチ、あずまやが設置されている。
一帯は新緑が生い茂り、クサフジなど多彩な野草が花を咲かせている。
昆虫ではトンボの姿が目立ち、イトトンボやシオカラトンボ、ショウジョウトンボなどが飛び回ったり、人のいないベンチで羽を休めたりしている。ビオトープでは、つながった2匹のつがいが水面や水生植物に産卵している様子を見ることもできる。
訪れる人は多くなく、聞こえてくるのはホトトギスなどの野鳥の声や風、水の音ばかり。天気の良い日は、初夏の陽気と豊かな自然に包まれて、ゆったりとした時間を過ごすことができる。