大賞に協和プレス 県経営者協会ビジネス表彰
和歌山県経営者協会(木村明人会長)が、独創的で市場性のある新ビジネスなどを展開する企業や経営者を表彰する「第16回アントレプレナー大賞」に、協和プレス工業㈱(紀の川市長田中)の野村壮吾代表取締役が輝いた。また、地域経済の発展に貢献すべく精励している女性を応援する「キラリ! 輝く女性ビジネス大賞」に㈲串本儀平(串本町串本)の堀本京子取締役、同奨励賞に髙垣酒造㈱(有田川町小川)の髙垣任世代表取締役が選ばれた。
協和プレス工業㈱は、業務用空調機や冷凍機の板金プレス部品を製造する企業で、製造現場に女性や外国籍の採用を積極的に行い、多種多様な能力を生かした先進的な経営を実現。また、県内における外国人材の採用や快適な職業生活の実現に取り組んでいることなども評価された。
㈲串本儀平は、1893年(明治26)創業のうすかわ饅頭などを製造販売する老舗和菓子店。社長就任後、堀本さんは製造現場の機械化、多店舗展開、商品開発に力を入れ、事業を拡大し、「アマビエ」をかたどった和菓子など数々の新商品を開発。女性起用にも積極的で、地域振興にも寄与している。
髙垣酒造㈱は、1840年(天保11)創業の歴史ある造り酒屋。髙垣さんは、夫である8代目杜氏の急逝後、9代目に就任。「幻の銘酒」と呼ばれる「龍神丸」を復活させ、今では約30種以上もの商品数をそろえる。クラウドファンディングなどの新しい取り組みや、地元のフルーツを使ったリキュールの商品化なども行っている。
18日、和歌山市七番丁のモンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)で開かれた県経済者協会の定例総会内で表彰式が行われ、木村会長からそれぞれに盾と副賞が贈られた。
野村代表取締役は「外国人が安心安全にわが社の中で仕事をして、成長できる環境を目指し日々精進していく」、髙垣代表取締役は「小さな会社だが、社員一人ひとりが輝く仕事をして会社の内なる光を放っていたのかなと、うれしく思う」と話し、表賞式を欠席した堀本取締役からは「今後は伝統を守るだけでなく、新しい感性を取り入れながら、次世代へつなげるよう頑張っていく」とのメッセージが代読された。
この他、総会では春の叙勲受章者の祝い会やヤマサ醤油㈱12代目の濱口道雄さんの特別講演なども行われた。