特殊詐欺やテロ対策を 県下署長会議で連携

和歌山県警本部の幹部と県下14署の警察署長が集う「県下警察署長会議」が4日、和歌山市吹上の和歌山西署で開かれ、中野幸生公安委員長、親家和仁本部長をはじめ、署長ら約30人が参加した。

同会議は例年、1月と6月の年2回開かれるが、新型コロナウイルスの影響で昨年はIP電話で実施されたため、対面での開催はおよそ1年半ぶり。参加人数を半数以下に縮小して開催された。

会議の冒頭、中野委員長が「刑法犯認知件数や交通事故発生件数が昨年同期に比べて減少しており、県警察の力強さを感じている」と述べた上で、高齢者を狙った特殊詐欺やストーカー、飲酒運転などの課題を提示。業務運営に対しては「『現場における執行力の強化』と『規律の保持』に全力で取り組んでもらいたい」とあいさつした。

親家本部長は、東京オリンピック・パラリンピックや総文祭を前に、「大規模警衛警備の完遂」や「テロ対策の推進」などを掲げるとともに、近日頻発している特殊詐欺撲滅に向けた捜査の推進などについても訓示。「これをすれば完全に防げるといった特効薬はなく、不完全でもいいのでやれることをどんどんやっていこう」と呼び掛けた。

会議では、県警本部警備課の担当者が総文祭に関する警備の説明をした他、各署長らが現場で重点的に取り組むべきことなどについての報告や連絡が行われた。

訓示を述べる親家本部長(中央)

訓示を述べる親家本部長(中央)