高齢者ワクチン順調 集団接種予約「空き」も

和歌山市の尾花正啓市長は7日、市役所での定例記者会見で、市内での新型コロナウイルスワクチンの接種について「順調に進んでいる」との認識を示した。また、工事関係者の新型コロナ感染が相次ぎ工事を中断していた和歌山城ホールの建設工事を予定通り同日から再開することも発表した。

市新型コロナワクチン接種調整課によると、6日時点の市内の65歳以上の1回目接種率は42・3%、2回目接種率は10・5%(いずれも国のワクチン接種記録システム「VRS」上)となっている。12日にイオンモール和歌山と北コミュニティセンター、南保健センターの3カ所で始まる高齢者向け集団接種の予約については、6日午後6時時点で一部の日や会場で予約が埋まっているものの、まだ空きがある日や会場も多いという。尾花市長は集団接種について「予約が取れなかったり、あふれたりしたらどうしようと思っていたが、(空きが)案外残っている」と述べた。

また、市内の新型コロナの死者23人が全員60代以上で、23人全員に基礎疾患があったことを説明。市内の重症者41人のうち33人に基礎疾患があったといい、「(ワクチン接種を)申し込まれていない高齢者の方もいらっしゃる。ぜひ希望される方は申請していただきたい」と述べた。

在宅で寝たきりなどの状況から接種に出向くことが難しい高齢者約3800人については、ケアマネジャーや市民生委員・児童委員協議会と協力し、接種の機会を確保する。

一方、和歌山城ホールの建設工事は、工事関係者の感染が相次いだため5月31日から工事を一時中止していた。市は感染対策として7日から就労する人を対象としたPCR検査の実施、排気設備の増設、休憩場所や喫煙場所の見直しなどを実施。尾花市長は「万全の感染対策を行い、感染を防いでいく。できるだけ(10月30日開幕の)国民文化祭に間に合うような形で工事を進めていきたい」と述べた。

ワクチン接種について述べる尾花市長

ワクチン接種について述べる尾花市長