死傷者数は微減1115人 県内労働災害発生状況
和歌山労働局がまとめた2020年の県内労働災害発生状況は、休業4日以上の死傷者数が1115人で前年より2人減ったが、死亡者数は1人増加の9人となった。
業種別の死傷者数の内訳は、製造業が269人(前年比43人増)と最も多く、保健衛生業159人(同19人増)、商業143人(同26人減)、建設業135人(同10人減)、運輸交通業109人(同17人減)、農林業86人(同14人減)と続き、これら6業種で全体の約8割を占めている。
事故の型別では、転倒が257人で最多で、建設業や運輸業で多い墜落・転落が192人、社会福祉施設などで見られる動作の反動・無理な動作が160人、はさまれ・巻き込まれが117人の順で続き、これらで全体の65%となった。
死者9人の業種別内訳は、建設業が3人、警備業が2人、製造業、林業、接客娯楽業、産業廃棄物処理業が各1人。溶接で仮止めした鋼の部材が落下して激突した事故、横転した重機から投げ出され、地面と重機の間に頭部を挟まれた事故などがあった。年齢別では半数以上の5人が60歳以上だった。
同労働局は、第13次労働災害防止計画(18~22年度)に基づき、死亡災害の15%以上減少、死傷災害の10%以上減少などの目標を掲げて対策を進めており、各事業者や労働者にも安全衛生の意識向上などに協力を呼び掛けている。