不法投棄を空から 県と警察が合同パトロール

6月の「環境月間」に合わせ和歌山県は7日、廃棄物の不法投棄を空から監視するスカイパトロールを、県警と合同で行った。

県によると、地上からは監視の目が届きにくい海岸線や山間部、新たに道路が開通した付近などを中心にパトロールするもので、平成10年代から10年以上にわたって続けられている。

県内の廃棄物処理法違反の検挙数は、2019年が88件88人、20年が83件92人。近年は建築廃材の投棄などが増えており、コロナ禍以降は、1カ所当たりの不法投棄の量は少なくなっている一方、投棄場所が分散して増えている傾向があるという。

新しい道路が整備された府県間などは、交通量が減った旧道沿い付近への投棄が見られ、警戒を強めている。

この日は、南紀白浜空港を出発した県警航空隊のヘリコプター「きのくに」が、午前10時ごろに和歌山市の西浜へリポートに到着。生駒享県環境生活部長ら県職員3人が乗り込み、那賀、伊都など紀の川筋や海南・海草など紀北地域を約1時間半にわたってパトロールした。

生駒部長は「不法投棄は環境に非常に影響を与える犯罪行為。県民の皆さんには、もし発見したら各保健所や県廃棄物指導室に通報してほしい」と呼び掛けていた。

スカイパトロールは21日にも紀南地域で行う。不法投棄が疑われる場所を発見したら、現地確認の上、撤去などの対応を進める。

 

不法投棄のスカイパトロールに出発するヘリコプター