職域接種を推進 関西広域連合が緊急提言

関西広域連合(連合長=仁坂吉伸和歌山県知事)は11日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議をオンラインで開き、職場や大学などでのワクチンの「職域接種」の積極的な推進に向け、国への緊急提言をまとめた。

提言では、迅速な職域接種のため、2週間を要するとされている申請手続きを大幅に短縮すること、手続きの進捗(しんちょく)状況や必要な物資の配送状況を企業、都道府県、市町村がリアルタイムで把握可能な仕組みを構築することなどを求めている。

多様な実施形態の実現に向けては、単独での実施が困難な職域でも、商工会議所などを通じた共同実施、大学などとの合同実施などができるよう、ワクチンの機動的な配分や地域の実情に応じた弾力的な運用を提言し、接種に関する費用の全額国負担も要請している。

同日の対策本部会議では、広域連合の構成府県市民や事業者に向けた緊急メッセージも決定。共同実施などを含め、職域接種を積極的に検討するよう呼び掛けるとともに、実施に必要な医療従事者の確保の際に、高齢者向け優先接種などに影響が出ないよう配慮を求めている。