ふるさとへ恩返しを 光春さんが新曲を披露
和歌山県御坊市出身の演歌歌手、光春さん(46)が4日、海南市多田の一灯舎で開かれたイベント「艶歌の華道」に出演し、ふるさとにちなんだ新曲「煙樹ケ浜」を披露した。
光春さんは現在、京都市在住。本名は橋本将英(まさひで)さん。20代後半で亡くなった友人の名前「光春」を芸名とし、昨年6月に自身が作詞作曲した「夢/お初―曽根崎心中―」でデビューした。
イベントには約30人が来場。光春さんの家族や知人も駆け付け、温かいステージとなった。
新曲は、和歌山市のシンガー・ソングライターの羅布陽介さんが作詞作曲。日高地方を訪れた際、日高川河口の夕日や煙樹ケ浜の美しさに感動して作った曲で、家族や友人、大切な人たちとの思い出を胸に、ふるさとの日高を離れ、都会で夢を追い掛ける人をイメージして書き上げたという。
光春さんは、歌手活動をする中で「ふるさとに何か恩返しがしたい」との思いがあったといい、偶然にも、今回プロデュースを手掛ける羅布さんが日高地方で感銘を受けたエピソードと重なり、曲が出来上がったという。
トークでは、自身がヘルニアを患い日常生活もままならなくなったときに歌の力に励まされたことなど、本格的に歌手を目指そうと思ったきっかけを紹介。「煙樹ケ浜」を伸びやかに歌い上げ、感極まって涙ぐむ場面もあった。
光春さんは「曲を頂いた時、自分の思いはまさに歌詞の通りだと思い、歌には感情が入ります。これからも歌詞を大切に、人の心に寄り添える歌手になりたい」と話していた。
8月中にCDを発売予定。今後、白浜のホテル・シーモアでも定期的なライブを予定している。
この日のイベントでは光春さんの他、宮本静さんのステージもあった。