県庁で職域接種始まる 8週間で9000人対象

和歌山県は8日、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を県庁で開始した。9月1日までの8週間で、県庁、県警本部、県教育委員会、県出先機関や警察署、県立学校の職員、県議ら約9000人の接種を予定している。

県職員厚生室によると、県職員らが大規模接種を行うことで、各市町村の接種の混雑を解消するのが最大の目的。当初は紀北地域で勤務する職員らを対象としていたが、接種済みや予約済みの人もいるため、ワクチンが余ることがないよう、全県に対象を拡大した。

接種場所は和歌山市の県庁北別館に設置し、県職員互助会診療所や県立医科大学の医師や看護師、保健師らスタッフ約30人の体制で運営。初日の8日は約400人の職員が対象となり、医師の予診を終えた順に四つのレーンに分かれ、看護師からモデルナ社製ワクチンの接種を受けた。

接種後に副反応が出た場合には、有給休暇扱いで職務を免除する制度も設けた。今後は接種作業のスピードを上げ、一日500人程度の接種を進め、定員に空きが出る場合には、県の外郭団体職員らに対象を広げることを検討する。

接種を受けた環境生活部生活安全参事の川村真也さん(58)は「思ったほど痛みはなく、スムーズに終えられた。コロナにかかりにくくなる期待を持っている。(自分が感染し)周りにうつさないかが心配の種なので、それが解消されるのはありがたい」と話していた。

 

ワクチンの職域接種を受ける県職員ら