2カ月連続で景況上昇 県内6月動向調査

帝国データバンクによる6月の景気動向調査で、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は、全国が2カ月ぶり改善の39・1(前月比1・6㌽増)、和歌山県内は2カ月連続改善の38・6(同1・2㌽増)となった。

全国のDIは全10業界で改善。新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、個人消費関連の景況感が上向いた。

業界別のDIは、「サービス」が39・7(前月比2・2㌽増)、「小売」が34・5(同1・4㌽増)でともに3カ月ぶりの改善。「製造」は40・6(同1・6㌽増)、「運輸・倉庫」は34・5(同0・8㌽増)で2カ月ぶりに改善した。

県内DIの全国順位は前月の24位から26位に後退し、近畿2府4県では滋賀、奈良に次いで3位。近畿のDI38・1は上回ったが、全国のDI39・1との比較では下回った。

規模別では、大企業は37・5(前月比14・2㌽増)、中小企業は38・7(同0・1㌽増)。業界別では、製造業が40・4(同0・9㌽増)、非製造業が37・9(同1・3㌽増)でともに2カ月連続の改善となった。

先行きの見通しは、3カ月後が41・8(前月40・8)、6カ月後が45・0(同43・1)、1年後が46・3(同44・1)で、全ての時点で2カ月ぶりに改善した。

同支店は、先行きDIの改善について、新型コロナの終息を期待するものが多く、一部の業界を除けば根拠に乏しいと指摘。「下半期も県内景況は一進一退の状況が続く」とみている。

調査は6月17~30日にインターネットで行い、対象2万3737社(県内150社)のうち1万1109社(同63社)が応じ、回答率は46・8%(同42・0%)だった。