84人が感染 海南市の免許合宿でクラスター

和歌山県は19日、新たに幼児から90代の男女84人が新型コロナウイルス感染症に感染したと発表した。これまでの過去最多だった17日の67人を10人以上上回り、過去最多となった。

84人の保健所管内別内訳は、和歌山市27人、海南2人、岩出6人、橋本4人、湯浅7人、御坊13人、田辺10人、新宮3人、県外12人。

直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は県全体で42・5人と、前日の36・8人を上回り過去最多。保健所管内別では、御坊76・4人が最も多く、過去最多となった。御坊に続き多い順に、和歌山市40・2人、岩出36・4人、湯浅35・7人、新宮35・2人、田辺33・7人、橋本26・2人、海南21・0人。

海南市且来の自動車教習所「ドライビング・スクールかいなん」では同日、職員1人と利用者5人(計6人)の感染が発表され、県内72例目のクラスター(集団感染)に認定された。同所では、今月5日から15日まで合宿コースが行われており、大阪や兵庫、三重県などから高校生、専門学生、大学生が参加。さらに職員38人、利用者142人の検査を予定している。

和歌山市新生町の古梅記念病院では同日、医師1人、看護師1人、入院患者2人の感染が分かった。同院は外来を閉鎖し、新規入院の受け入れを停止、手術を延期している。患者53人、医師86人の検査をしており、検査が完了した9人のうち4人の感染が判明。クラスターの可能性が高く、地域医療の中での感染という事の重要性から発表された。

県内の感染者は累計3732人。入院中の患者は386人で、4月25日の385人より1人増えて過去最多。重症者は17人。県福祉保健部の野㞍孝子技監は、「発症前から感染しうるのがコロナの怖さ。ワクチン接種を終えていても、症状が出れば検査してもらいたい」と呼び掛けている。

感染者について報告する野㞍技監

感染者について報告する野㞍技監