9月から宿泊療養も 病床逼迫受け東横インで
新型コロナウイルスの感染者急増により、和歌山県内の病床が逼迫(ひっぱく)していることを受け、県は9月1日から、軽症者や無症状者を対象とする宿泊療養を、東横INN(イン)JR和歌山駅東口(和歌山市黒田)で開始する。
仁坂吉伸知事が24日の定例記者会見で発表した。
県は、感染者全員を入院させる方針を全国の都道府県で唯一維持し続けているが、22日の病床使用率が119日ぶりに90%を上回る91・8%に達し、今後も感染拡大が続けば、全員入院は困難な状況となっている。
宿泊療養の対象は、入院している患者のうち発症後5~7日が経過して無症状または軽症で、医師が宿泊療養可能と認めた人。仁坂知事は「(症状が)悪化しないと分かっていて、うつす可能性はまだある患者が対象。『出口』として使うのが基本的な考え方だ」と説明した。
また、状況に応じて、無症状や軽症者のうち、直接、宿泊療養が可能な人が利用する場合もあるとしている。
県は、来年3月末までの予定で同ホテルを1棟借り受け、医療スタッフらの待機場所、事務スペースなどを除き、187室のうち151室を療養室に当てる。