白浜で院内クラスター 68人が新規感染

和歌山県は8月31日、県内で乳児から90代の68人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。白浜町の白浜はまゆう病院で職員2人と患者4人の計6人が陽性となり、82例目のクラスター(感染者集団)に認定した。

68人の保健所管内別内訳は、和歌山市28人、岩出11人、橋本5人、湯浅5人、田辺11人、県外8人となっている。

白浜はまゆう病院のクラスターは、8月25日に退院した入院患者が介護施設に移った後に発熱の症状が現れた。福祉施設などへの入所の際、県は抗原検査を求めているが、今回は検査をしていなかった。この患者の陽性確認を受け、同院は職員と入院患者(一部退院済みを含む)約600人の検査を進め、感染者の早期発見につながった。介護施設の職員と利用者約80人も検査している。

発表済みのクラスターでは、和歌山市の向陽病院関係の感染者が1人増えて計11人、有田川町の藤並小学校学童クラブ関係が1人増えて10人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が47・0人で6日連続で減少。保健所管内別では田辺が最も多い69・1人、和歌山市が50・0人、岩出が48・8人で続いている。

県内の感染者は累計4567人、入院患者は456人(うち重症29人)。臨時の新型コロナ病床となっている11床を含め、使用率は78・5%となった。

介護職員が咽頭痛がある状態で仕事をし、感染が広がったとみられる事例、陽性者がワクチンの接種会場に行っていた事例があり、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「どこでも感染しうる状況にある」と述べ、感染予防対策の徹底、症状があればすぐに受診することなどを改めて呼び掛けた。